GOOD TIME is [視線も心も上向き].
清潔感のあるスッキリとした空間を、様々な植物が彩るK邸。
電気をつけていなくても明るさを感じるのは、リビングの吹抜けから降り注ぐ陽の光のおかげだ。
この家の見せ場とも言える吹抜け。そこに吊り下げるに相応しい照明を探し出すことは、この空間の完成度を左右する重要なポイントだった。ごまんとある照明の中から、あれでも無いこれでも無いと時間かけて選び抜いたのは、まるで葡萄のような形状が美しいLCIの“planets”というシャンデリア。「惑星」という名に相応しい無数の球体が形作る特徴的なフォルムは、直径80cm・高さ1.2mと大振りながらも圧迫感を感じさせないから不思議だ。
なんとか実物が見れないかとデザイナーに相談し唯一見つけた都内屈指の高級レストランでこの照明を目の当たりにし、これしかない、と確信した。設計期間の実に3分の1を費やした照明探しの旅が決着した瞬間だった。
イタリアで製作され、海を渡って約4ヶ月。ついにKさんのもとに届いた巨大な葡萄。乳白色のガラスを通して届く淡いオレンジの光は、優しくも力強くKさんの日常を包み込んでいた。
ソファに腰掛け上を見上げると、視界に入るのはアイアンの手すりと大きな葡萄、そして空。晴れの日も雨の日も、視線を上げればいつもそこにある大きな葡萄に見守られ、変わらぬ日常が流れていくのであろう。
BEFORE
もともとインテリアが好きだったというKさん。
長く賃貸で暮らしながらも、ゆくゆくは家を持ちリノベーションで自分らしい暮らしを追求するという選択肢を思い描いていた。
そんなKさんがリノベーションの舞台に選んだのは、約50㎡のメゾネットマンション。
陽の光がたっぷりと降り注ぐ吹抜けが印象的なこの物件だ。
内見時にこの吹抜けを初めて見た時から、何か面白い空間になるという予感を感じていたという。