始めに生活の利便性に配慮して間取りを修正していきました。床を上げるような配管の移動はせず、キッチンをリビング側に向きを換えることで対面スタイルに変更。上部の吊戸を無くしてオープンにし、キッチンの孤立化を解消しています。大容量のウォークスルークローゼットを設け、リビングと寝室の間に配置しました。TVを楽しむ家族と先に就寝する家族もお互い邪魔することなく自分の時間を過ごしていただけます。廊下と並行して裏動線があることで回遊もでき、家事もスムーズに進められます。和室をリビングにつなげ約18帖大のLDKを創出。南面の開口が2か所になり、光と風が存分に満喫できる空間に変わりました。”アート”をメインとした空間をつくるため、天井は躯体現しにしてできるだけ高くしています。床はマンションの規定でフローリングに変更できず、淡いグレーのカーペットに。壁は躯体と白のクロスで仕上げ、背景として無機質で個性のない空間となるようにしました。エコカラットをキッチンカウンターの背面下部に施し、LDKの調湿、消臭に配慮しています。匂いを吸いやすいカーペットのデメリットを緩和しました。LDK中央のダイニングはカーペットと同色で塗装して造作。背景と同化させています。飾るアートに合わせて手を加えられるように不必要な装飾をそぎ落とし、最小限の内装に抑えました。