GOOD TIME is [ご機嫌なただいま].
「帰った時に、気分の上がる家にしたい」。そんなK夫妻の想いから創り上げられたこだわりの玄関。直径1mの大きな丸ミラーや表情のあるリブ材など特色のあるマテリアルで装飾された玄関は、まさにK邸の顔だ。
隣接する洋室の一部を取り込み、玄関の面積を拡張。ベビーカーを置いてもゆとりのあるその広さは、忙しい朝に心のゆとりをもたらしてくれる。寝室・WICの扉は壁面と同じリブ材を採用し、扉の存在感を打ち消すような設えに。そして壁面と扉、それぞれの表面の波模様が美しく揃うように職人技を集結。デザインコンセプト「建装の美」に則り、施工技術と意匠性の両方を高めることで、一般的なマンションで見かけるような“廊下に扉が並んでいるだけ”といった殺風景な要素を排除した。また、寝室の取っ手には船舶用のレバーハンドルを、WICには扉の一部を切り欠いた手掛けを設えミニマルさを実現。取っ手選び一つとっても妥協せず、玄関を構成するもの全てにこだわり抜いた。
玄関は内と外をつなぎ、気持ちを切り替える場所でもある。「帰った時に、気分の上がる家にしたい」というK夫妻の想いは、たとえ今日がどんな1日だったとしても、家に帰ったら気持ちを切り替えて家族と楽しく過ごしたい。そんな気持ちの表れなのかもしれない。今日もK邸の玄関からは、ご機嫌な「ただいま」が聞こえてくる。
BEFORE
施主のK夫妻は娘さんの誕生を機に、
ノスタルジーな雰囲気が魅力的な築37年のマンションを購入した。
夫婦共にデザイン関係に従事していて
趣味で建築家の自邸を見ることが好きだという審美眼を持つお二人に対し、
担当デザイナーは「建装の美」というコンセプトをご提案。
一見シンプルでありながらも、意匠からマテリアルに至るまで
細部にこだわりを光らせた至極の住まいを完成させた。