GOOD TIME is [ブルーの和室].
襖を開けた先に広がるのは、ニュアンスブルーの壁が映える現代的な和室。壁一面を彩るブルーは、施主のUさんの大好きな色だ。
市松模様のカラー畳や、木×モルタルという異素材を組み合わせた縁甲板など今回のリノベーションですっかりモダンな姿に生まれ変わっているが、元々は昔ながらの正統派の和室。既存の木天井などは活かしつつ、「海外の友人が遊びに来た時にサプライズが欲しい」というUさんの想いから、ブルーを取り入れたNeo Japanese roomが創り上げられた。
実は当初、押入れの中だけブルーにするつもりだったというUさん。そんな時に「好きな色なら壁一面に取り入れてみてはどうか」というデザイナーからの提案に背中を押され、この設えに落ち着いたという。たしかにこれは、海外の友人にもインパクトが残りそうだ。
ブルーの壁は、左官の手仕事ならではの風合いが感じられる珪藻土で仕上げた。コーブ照明の光が珪藻土のランダムな模様を灯すその光景は、とても美しい。造作の格子戸からは藍色が垣間見え、和の落ち着いた印象も与えてくれる。
この部屋を訪れた時、友人たちは一体どんな顔をするだろう。仲間を気軽に自宅に招いて、みんなで楽しく食事をしたり話したり。そう遠くないはずの未来に想いを馳せながら、大好きな色で彩ったこの和室で、Uさんは今日も眠りにつく。
BEFORE
低層マンションが立ち並ぶ、閑静な住宅街。
施主のUさんが新しく暮らすことになった3LDKのマンションには、昔ながらの和室があった。
この約10畳の和室を寝室として、またゲストルームとしても使えるような
意匠性の高い空間にしたい、とリノベーションを決意。
海外から訪れる友人もあっと驚くような、現代的で粋な和室をつくることがポイントとなった。