家全体で、角部屋ならではのパノラマビューを感じられる気持ちの良い空間に。
壁で仕切るのを最小限に、広めのLDKをメインに個室は寝室だけ。間取りは1LDKで、小上がり、洗面や脱衣所もひと続きに計画。
壁を最小限にしたことで、LDKなどスペースが広々したのはもちろん、洗面所や浴室からも空や緑の眺望が見えることで、都心に住みながらも自然を感じられる空間になりました。床の素材はメープル、壁と天井の色はブルーグレーにするなど、水辺の自然をイメージできるような素材や色をセレクト。開放感、眺望、窓からの光がブルーグレーの空間全体を柔らかく包み込み、エアコンを付けなくてもひんやりと気持ちよく、まるで湖水浴をしている印象です。「子どもたちと一緒に料理をしたい」という奥様の希望をかなえたキッチンは、左右から出入りができるアイランド型。「お気に入りのものを、新しい家に飾りたい」と、背面の壁には、トロントで購入した思い出の海の絵と船のパドルを飾りました。将来的にご夫婦の寝室として作った畳の小上がりは、砂浜のようにサラサラして心地よく、こどもたちはゴロゴロ、家族みんなのリラックススペースとして利用。開放感のある眺望、差し込む光、ブルーグレーの天井と壁。都市の中でも水面や自然を感じられ「そこにいるだけで気持ちいい」身も心も健やかな暮らし。ゆったりとした空気がこどもたちの成長を見守る、穏やかなお住まいです。
BEFORE
カナダのトロントに数年前まで暮らしていたお施主様。オンタリオ湖が近くにある自然が豊かな街で過ごされ、日本に戻り、次女が生まれたことをきっかけに、リノベーションすることに。
都市と自然の調和のとれたトロントでの暮らしがお気に入りで、今回のリノベーションでも「自然を感じ、家族がゆったりとくつろげる家にしたい」と希望されていました。
築15年と築浅で、100㎡を超える比較的広めのマンション。リノベーション前は、3LDKとそれぞれの部屋が広さを確保され、プライバシーも十分保てる個室が3部屋。リビングは眺望の開けた開放感を感じられる窓があるものの、ゆったり感が少ない印象でした。また、ルーフバルコニーに沿って各個室やお風呂など連続した窓があるのに、各部屋の壁で遮られて部屋からの眺望を楽しむことができませんでした。
そこで提案したのが「家中どこにいても窓からの気持ちよさを感じられるすまい」でした。