施主様が求めた住まいは「ご両親が気軽に立ち寄り団らんを楽しめる、広く明るいLDK」
コロナ渦かつご妊娠中という状況の中、完全オンラインで行った設計プランの打ち合わせ。画面だけでの説明だと施主様に伝わらず、ゆっくり説明しすぎると妊娠中の体に負担をかけてしまう。対面時では容易に伝えられる機微や行間を埋めるために、提案資料を早く仕上げて送付し画面と手元資料で会話する、模型ではなくパース提案を試みるなど工夫を凝らして進めた打ち合わせでした。

目標はあくまで「広く明るいLDK」。叶えるためのカギは、間取りはもちろん広い面積を占める床材と壁材のチョイス。「シンプルな空間を好きな家具や小物で飾りたい」と要望された施主様のため、床材は北欧インテリアに馴染むグレイッシュで表情豊かなカバのむく材を厳選し、オンライン提案。明るさに直結する壁は、現地で確認すべきと工事中に対面提案。暮らしの豊かさのため予算は絶対に超えない、広さのためテレビは置かない、捨てるところは潔く捨てるといった決断力をもつ施主様と、オンラインとオフライン、戸建て特有の不確定要素も含めて柔軟に判断してつくり上げた住まい。

長い打ち合わせと密度の高いやり取りでしたが、はじめての対面で現れたのは、無事に出産され赤ちゃんを抱いた施主様でした。
光に溢れ、好きなものを飾る喜びを存分に楽しみながら、住まわれています。