落ち着きのある老舗宿をイメージし、各部屋に異なるバリエーションを設けた。
そのヒントとなったのは、以前夫婦で訪れた北九州の民泊だという。
若草色、紫、藍色…個性はあるものの、古民家の趣を引き立たせる上品な色づかいをしている。
住宅購入時は、家財道具もそのまま譲り受け、
ブラウン管テレビ、足踏みミシン、炭鉢などレトロなモノが多く残っていた。
まるで昭和にタイムスリップしたかのよう。
家自体も、良い素材をふんだんに使っていたため、
良いモノはそのまま残し、現代で安心安全に暮らせるように
水まわり、内外装など必要な改修を行った。
まるで、時代を旅しているような錯覚を起こす
サステナブルな家が誕生した。
BEFORE
退職後のセカンドハウスを検討していた時に出会った、海にほど近い古民家。
古き良き日本家屋が多く残る集落のまわりには、畑や放牧地などが広がる。
この地域の雰囲気がすぐに気にいったというお施主様。
ただ、住むには手を加える必要があり、昔ながらの高い技術を持った担い手を探していた。