「残す価値」「更新する価値」

戸建  /   エリア:熊本県  /   掲載日:2026-08-03

戸建  /   エリア:熊本県

掲載日:2026-08-03

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住宅価格や建築コストが高騰する今、住まいづくりにおいて「すべてを新しくすること」が最適であるとは限らない。
限られた予算の中で、何を残し、何に価値を見出し、どこへ投資するのか。
その選択が、これからのリノベーションには求められている。

築56年のこの住宅には、当時の施主や職人さんのこだわりが随所に残されていた。
時間を重ねたフローリングや天井には、新しい素材では生み出せない魅力がある。
一方で、キッチンまわりの動線や水まわりは、現在の暮らしに合わず、
施主自身にも「これから大切に使っていきたいと思える仕様へ」という思いがあった。

手を加えたのは、在来工法による浴室、造作のL型キッチン、大きなシンクを備えた造作洗面台、そして間取りの一部再構築。
既存の魅力を損なわないよう、新たに加える素材や質感も丁寧に選び、新旧が調和する空間を目指した。
一方で、壁の塗装等の仕上げは、施主自身がDIYで完成させる計画とし、住まいをともにつくり上げていくプロセスも大切にした。

今あるものの価値を見極め、暮らしに必要な部分だけを更新し、住まい手も家づくりに参加することで生まれた住まい。
既存を活かすことは、決して妥協ではない。
何を残して、何を変えるか。
その選択こそが、リノベーションでの住まいづくりの一つの大切なポイントになるのではないだろうか

BEFORE


before image

築56年の中古住宅を購入したところからはじまったプロジェクト。
施主は当初より、この住まいが持つ素材や空間の魅力を受け継ぎながら、自分たちの暮らしに必要な部分だけを整えたいと考えていた。
一方で、水まわりの動線やサイズ感は現在の生活スタイルには合わず、浴室も長く愛着を持って使い続けられる空間へ更新したいという要望があった。
この計画では、「すべてを変える」のではなく、「残す価値」と「更新する価値」を見極めることがテーマとなった。

Before

After

    • 部門
    • 1000万円未満
    • 間取り
    • 4DK
    • 費用
    • 800万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 水まわり / 耐震補強
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 1969年5月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 91.01
    • 施工期間
    • 1.5か月
    • 備考

CREDIT


  • 設計・施工:ASTER
  • photo:akiko yamaguchi