







物件探しから伴走したお施主様は、当初から明確な暮らしのビジョンをお持ちでした。この中古物件の魅力は窓から吹き抜ける心地の良い風とリバーサイド特有の明るく開けた眺望。打合せを重ねる中でお客様のビジョンを元に、自然を感じる物件の特徴と住まいに組み込みたいアイデアを深くすり合わせていき、結果固定概念に囚われない個性的で自由な間取りとなりました。
最大の特徴は、キッチンとリビングをL型につながる多目的な用途に使用できる「広いモルタル土間」です。ベランダに面したこの空間には、インナーテラスとしてウチとソトを緩やかにつなぐ効果もあります。観葉植物が生き生きと並ぶ様子が、豊かな余白と心地よさを生み出しています。
室内を彩る素材にも徹底的にこだわりました。壁には温かみのあるアースカラーの珪藻土を採用し、床には上質な無垢のウォールナットのフローリングをセレクト。張り方にも少し遊び心を加えることで、空間全体の美しいアクセントとなっています。
時が経つほどに風合いを増していく、有機的な素材に包まれた暮らし。たとえ傷がついたり、色が少しずつ変化したりしても、それはこの家で過ごした大切な時間の証です。そんな「経年美化」を愉しみながら、自分らしいスタイルで思い出を重ねていける唯一無二の住まいとなりました。
BEFORE
もともと市街地に住まわれていた30代単身女性が購入されたのは、程よく自然豊かな環境に囲まれた築25年3LDKのマンション。広島市の中古物件市場としては比較的多い築年数のマンション物件です。管理の行き届いた物件でしたが、専有部分について水回り配管や断熱などは今の省エネ基準には少し届きません。事前調査では配管などそのまま使用しても問題ではなさそうでしたが、今回のリノベーションではより快適な空間づくりのために、配管の取替や断熱材の性能向上リノベのご提案をしました。また、現場調査時に感じた窓を開けた時の風の通り抜けやリバーサイドでベランダからの視界が開けて明るい環境はとても心地よく印象的だったためこれを生かした設計をしようと思いました。

