






その鮮烈な色彩と建築的な個性へのオマージュを込めながら、現代の暮らしにふさわしい住空間へと再編集した。
目指したのは、光とともに暮らす「陽だまりのSOHOスタイル」。
赤と黄色の外観とは対照的に、室内は白を基調とした静かな構成とし、ペイントの質感を思わせるクロスが、窓から差し込む光を柔らかく受け止める。
1階は細かな間仕切りを取り払い、ワークスペースも兼備したLDKは大きなワンルームへ。
玄関から奥まで視線が抜ける構成が、メゾネットの内部に伸びやかな広がりを生み出した。
テレビ背面にはリブパネルと間接照明を組み合わせ、光と陰影によって壁面に奥行きと浮遊感を与えている。
暮らす、働く、くつろぐ。その境界を固定するのではなく、ひとつの空間の中で柔軟に重ね合わせる。
35年前に蒔かれた建築が持つ自由な精神を受け継ぎながら、SOHOという現代の暮らし方を重ねることで、この場所ならではの新しい住まいが完成した。
BEFORE
「ネクサスワールド」
レムコールハース、スティーヴンホール、ポルザンパルクなど、世界的な建築家たちが手掛けた建築群。
その一角に建つ、マークマック氏設計による赤と黄色の鮮やかな住棟。
この建築が持つ強い個性を尊重しながら、計画のテーマとしたのは、メゾネットという特性を活かした「職住が緩やかに交わる住まい」。
SOHOという概念を取り入れ、1階は細かく仕切らず、LDKとワークスペースを内包する大きなワンルームへ。
暮らす、働く、人を招くといった異なる行為をひとつの空間に重ねながら、用途を限定しない余白を残した。
一方、上階にはプライベートな機能を集約。
上下階で公と私を緩やかに切り替えながら、仕事と暮らしが自然につながる構成とした。
建築の個性を継承しながら、現代のライフスタイルに合わせて住まいのあり方そのものを再編集するリノベーションを構想した。

