構造壁を抱く橙色のコア

マンション  /   エリア:神奈川県  /   掲載日:2026-08-25

マンション  /   エリア:神奈川県

掲載日:2026-08-25

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横浜の85㎡の中古マンションを舞台にした、20代夫婦のためのフルリノベーション。計画上の最大の特徴であり課題でもあったのは、住戸の中央付近に残る撤去できない壁でした。これは住戸が持つせっかくの広さを分断し、プランの自由度を制限してしまう存在です。しかし本計画では、その制約を住まい全体を組み立てるための核へと読み替えました。

提案したのは、水まわりを集約し住まいのシンボルとなる「センターコア」です。浴室・脱衣室・トイレ・洗濯スペースの機能を、壊せない壁を巻き込むように住戸中央へ集約し、周囲にLDK・書斎・寝室などを展開。各室は用途に応じて分かれながらも、常に中央のコアを介して視覚的につながり、85㎡の広さを分断するのではなく、回遊性と一体感を生み出しました。このコアは単なる水まわりの箱ではありません。家のどこにいても視界に入り、暮らしの中心に立ち現れる住まいの象徴です。仕上げにはオレンジの磁器質タイルを用いて、家の核にふさわしい重量感を表現しました。かえって周囲の空間は、白を基調としながら、ステンレスや鏡などの映り込みのある素材で対比させることで、オレンジのコアはより鮮やかに浮かび上がります。

コストを抑えるため、天井は躯体現し、建具も必要最小限にしました。一方で、住まいの印象を決定づける部分にはしっかりと投資することで、「制約」を「個性」へと転換した住まいです。

BEFORE


before image

神奈川県横浜市にある85㎡の中古マンション。面積としてはゆとりがあり、夫婦二人の将来を見据えた暮らしに対して、十分な可能性を持つ一方で、既存の間取りは空間全体が大きく二分されていました。住戸の中央付近に残る、構造上取り除くことができない壁が、広い空間を大きく二分し、各室のつながりや視線の抜けを妨げてしまう要素でした。既存のままでは、85㎡という広さを活かしきれず、部屋ごとに閉じた印象が残る住まいになる可能性がありました。一方で、その壁は避けられない条件であるからこそ、計画の起点にもなり得る存在でした。制約を単なる弱点として処理するのではなく、住まい全体の構成を考えるための手がかりとして捉え直すことが、このリノベーションの出発点となりました。

Before

After

    • 部門
    • 2000万円未満
    • 間取り
    • 2LDK+WIC
    • 費用
    • 1700万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 性能向上リノベ 実施
  • <断熱性能>断熱性能
  • <耐震性能>該当なし
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 断熱改修
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • 一部照明器具

物件情報


CREDIT


  • 設計監理 株式会社ブルースタジオ 代表取締役 大地山博
  • 設計監理担当 石井健、並木雅人 / 仲介担当 本多真理
  • 施工 株式会社シグマテック 代表取締役 持田敏夫
  • 施工担当 井出清
  • 写真 yoshiyuki chiba