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港区の中古マンション。壁は黄ばみ、照明も暗く、どこか閉ざされたような空気が漂っていた。
1DKでも料理をするときは広くダイニングを見渡せるように、洋室にはラグジュアリーな収納を、東麻布に住まうイメージをしながらデザインした。
玄関で迎えてくれるのは、光を受けて華やかに輝くタイル。外から戻った瞬間、その輝きが胸を高鳴らせる。ダイニングキッチンの天井から下がる照明は、キッチンのワークトップに柔らかな陰影を落とし、まるで水面のように煌めいている。
以前はただ「住むだけ」の場所だった部屋が、今では住む人の物語を受け止めてくれる舞台となったと言っても過言ではないだろう。
自分の人生の主人公は自分だと思える、そんな空間に仕上がった。
BEFORE
角部屋で採光はとれているはずなのになぜだか暗い、DKが狭い。これが第一印象だった。
洋室の一部を浴室にしてDKを広げ、東麻布の華やかなイメージをタイルと照明をふんだんに使うことで表現した。

