空きテナントをプライベートサロンとして再生。美容師としての動きやすさとお客様が心地よく過ごせる空間性を両立させています。オーナー様の「照明が入口から見えるようにしたい」という明確なイメージを起点に、設計段階でイメージ共有を重ねて細部までデザインを詰めました。入口ドアは店舗の顔としてこだわりのカラーで仕上げ、ガラス越しに見える黄色いペンダントライトとの対比で視覚的な誘引性を高めています。内装は既存の躯体や素材を活かしつつ、落ち着いた色調で統一。ビンテージ家具や照明が映える質感を意図し、壁・床・天井の素材感に気を配りました。バックヤードは同色の間仕切壁で目隠ししつつ、上部を開放して天井の構造となじませることで空間の重さを抑え、圧迫感を感じさせない工夫も施しています。レイアウト面では、カット・シャンプー等の動線を短くし、スタッフの動きやすさを重視。完全予約制という運用形態により、お客様が気兼ねなく滞在できる時間を確保でき、静かでリラックスできるひとときを提供することが可能です。また、入口からの視線・光の抜けを意識した設計により、外観からの誘導性と内部の開放感を両立させ、初見客にも入りやすさを感じさせるデザインとなっています。
この美容室リノベーションは、使いやすさ・動線設計・素材の質・光と色の演出を丁寧に組み込むことで、美容師とお客様双方の満足度を高める場として完成しました。