既存資産を磨き上げたリノベーション

マンション  /   エリア:神奈川県  /   掲載日:2025-08-21

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掲載日:2025-08-21

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本物件は、2005年竣工のブランドマンション一室を対象としたリノベーション事例です。アウトフレーム工法によるワイドバルコニー、二重床・二重天井といった堅牢な構造を備えた住戸に対し、既存素材の魅力を活かしながら新たな価値を加えました。

間取りは玄関からバルコニーまで視線が抜ける開放的な設計で、中心に和室を配した当時の特徴を残しつつ、英国調クロスによる和洋折衷の意匠、ワイドバルコニーを活かしたダブルリビング構成を採用しました。建具や木部はリペア再生を施し、竣工当時の重厚感を維持。内装は白と茶を基調に統一し、花柄クロスや木目ホワイトのオープンキッチン、オリエンタルな壁パネルを取り入れ、既存と新規の調和を図っています。

本プロジェクトの特徴は、スクラップ&ビルドに依存せず、既存資産を再生することで費用を抑えつつ、再販価値を高めた点です。結果として完成後1週間で完売し、内覧者からは「フルリノベーションに見えた」との評価をいただきました。

建築費が高騰する現在、既存の質を磨き上げる発想は持続可能な住まいづくりに不可欠です。本事例は、素材を尊重しつつ市場競争力を高めるリノベーションの有効性を示すものです。

BEFORE


before image

2005年完成のブランドマンション一室。アウトフレーム工法を採用したワイドバルコニーや、二重床・二重天井構造といった高い基本性能を備え、浴槽・洗面・トイレなどの水回りもハイブランド仕様が当時のまま綺麗に残されていました。
しかし、間取りは廊下側に居室二室、中央に和室を配したリビングキッチンというひと昔前の構成で、現代のライフスタイルにそのまま適合させるには工夫が必要でした。特にキッチンは劣化が進み、既存のカップボードとのバランスを踏まえて更新が求められる状態でした。

さらに再販案件としては、工事費高騰の影響でフルリノベーションは現実的ではなく、「既存の良質な部分を活かしながら、いかに新築に近い住まいへ再生できるか」が大きな課題となっていました。

Before

After

    • 部門
    • 800万円未満
    • 間取り
    • 3LDK
    • 費用
    • 500万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 性能向上リノベ 実施
  • <断熱性能>Low-E複層ガラスに交換
  • <耐震性能>該当なし
  • 費用に含まれるもの
  • 水まわり / 居室・その他 / その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • ホームシテ―ジングによる家具・備品等

物件情報


    • 築年月
    • 2005年12月
    • 構造
    • 鉄筋コンクリート造
    • リノベーション面積
    • 71.07㎡
    • 施工期間
    • 1ヶ月
    • 備考
    • 「時代に合わせたリノベーション」、ハイブランドマンションの仕様を生まれ返すリノベーション設計施工を行いました。既存残し部分のポテンシャルを活かす提案により、費用を抑えながらも理想的なリノベ物件を実現させました。ワイドバルコニーでダブルリビングとしての使い方も出来、素材を活かしたハイブランドマンション仕様のDNAを世代交代として次世代へ繋ぐ仕事が出来て嬉しく思います。

CREDIT


  • 事業主・企画・施工 ZEROTOWN株式会社 代表取締役 加藤和彦
  • 設計 株式会社MADARA一級建築士事務所 代表取締役 高瀬友基
  • 協力 ホームステージング アットインテリア株式会社 代表取締役 竹川 倫恵子
  • 協力 建築カメラマン 玉川 悠己