今回のリノベーションは「まっすぐ。ぴったり。」と「色素が薄い系の色味」をテーマに、シンプルですっきりとした空間にまとめました。
「まっすぐ。ぴったり。」というテーマに沿って、床や壁、棚、ドアの高さや位置を細かく調整して線を揃えています。例えば、ウォークインクローゼットの床にはフロアタイルを使用していますが、廊下のフローリングからそのまま、まっすぐ自然になじむように工夫しています。各部屋の開口部の高さも揃えて、すっきりと統一感のあるデザインにしました。トイレも収納スペースを隠す工夫を施し、シンプルで機能的な空間としています。
「色素が薄い系の色味」では、グレーがかった柔らかなフローリングの色味を基調に、腰壁や笠木の木材の塗装について現場で何度も調整を重ねました。
リビングは日差しが差し込む明るい空間で、バーチカルブラインドのストライプのまっすぐな光が映える気持ちのよい空間。壁面にはプロジェクターで映画鑑賞を楽しめます。キッチンには淡い霧の海のようなブルーグリーンのフロアタイルとガラス照明を組み合わせ、背面にはお気に入りの調理器具をいつでも眺められるようにディスプレイする棚も設置しました。洗面には「パスタ」と名付けられた白いタイルを採用。すべてフラットな中に柄のさりげないアクセントがあります。シンプルな中にもあたたかみを感じる住まいが完成しました。
BEFORE
お一人暮らしで、理想の住宅像をしっかりとお持ちのお施主さまでした。
ニッチのタイルや照明、スイッチ、シューズクローゼットの物干し、カップボード、書斎のガラスなど、使いたいものがあらかじめ決まっていたので、一部はお施主さまに支給していただく形で、それと合う空間に仕上げています。
また、各部屋の配置は大きく変えていませんが、新たに書斎とWCLを設けており、本や趣味のものなどをたくさんお持ちなので、収納できるスペースを十分に作りました。
好きな雰囲気の中で、気に入ったものに囲まれて過ごすことができます。