「海とともに暮らすことから、海の豊かさを守ろう」
海は人生を豊かにしてくれる、そんな海を後世に残していくため、リノベーションによる持続可能な暮らしの提案をしています。
鮮やかなエメラルドグリーンが目を惹くタイルは、湘南地域の海岸にてビーチクリーンで拾ったプラスチックごみをアップサイクルしています。地域の中学生とともに拾ったプラスチックごみを選別、洗浄、粉砕、射出成型し、1枚1枚手作業でタイルを制作しました。プラスチックの色をそのまま活かし、海や空を感じられるな色味になるよう調整しています。
玄関に隣り合う洋室との関係を含めて空間を設計。使い勝手の限られていた洋室の一部を活用することで、玄関幅を広げ、ゆとりのあるホール空間を確保しました。さらに、玄関入って正面のアップサイクルタイルがアイキャッチとなり、空間に彩りを加えます。
海を眺めながら寛ぐリビングは隣り合う洋室と一体として、開けば開放感のある空間で一緒にすごせる。閉じればひとりの空間に。多彩な空間設定が可能です。水廻り空間のニッチな場所にも、アップサイクルタイルを設えました。
ふと目線を誘われるアップサイクルタイルは、暮らしのなかで海を感じるだけでなく、海洋環境問題を身近に感じることで海への想いを通して「海の豊かさ」を考えるきっかけとなればと思います。
BEFORE
玄関から延びる廊下の両側に各居室と水廻りが3LDKに配置された、マンションによくある田の字型の間取り。間数をとるために床面積を絞られたLDKや玄関廻りがせせこましく、収納量も足りないプランニング。LDKからは海を望む眺望と絶好のロケーションを、普段の暮らしのなかでもより感じられるようにリノベーションで生まれ変わらせたいと思い計画しました。