マンションの一室の中、6帖の空間に、3人のお子様それぞれのプライベートスペースを設けたいというご要望。かつ、勉強スペースと収納も十分に。限られた空間を最大限有効活用する必要のある計画でした。
面積が限られているため高さ方向でのスペース活用を検討した結果、クローゼットを解体して7帖を確保した上で、二段ベッドとロフトベッドをメインに据えたプランをご提案。
ご主人がアーティスト系のご職業のためかお子様もそれぞれ他方向に個性的だったので、さながら秘密基地のベッド内部はそれぞれが好きなクロスを貼れるように。小物を置く棚と照明も設けており、カーテンを閉めれば好きなものに囲まれた自分だけのプライベート空間が生まれます。
ロフトベッド下には3つの収納を作り、お子様がそれぞれ自由にたっぷり服をしまえるようにしました。ベッド脇にも共有の収納を設けており、スーツケースや季節品などのかさばるものはここに入れられます。窓際にカウンターと棚を設け、3人が並んで勉強出来るスペースも作りました。
皆で笑ったことも、喧嘩したことも、家族に伝えたいことも、自分だけの秘密にしたいことも、どんな出来事も気持ちも大切に出来る3つの秘密基地。
空間を余すことなく、かといって窮屈さは感じさせない、部屋の大きさだけでは図れない豊かなリノベーションとなりました。
BEFORE
6帖に二段ベッドとタンスがいくつか置かれた子ども部屋。一般的には一人分の部屋として活用される大きさで、育ち盛りの3人が過ごすにはどうしたって狭すぎる空間でした。
元々はリビングの隣にもう一部屋6帖間があったそうですが、家族皆で過ごすリビングを広くするために改修したとのこと。今回の計画でここを活用する案が出なかったのは、家族皆で過ごす時間、家族の絆を大切にしたいというご主人の強い希望があったため。これを実現するために残されていたのは天井裏と子ども部屋隣の両親のクローゼットのみで、全て使い切ることにしました。