遊郭建具と暮らす

マンション  /   エリア:大阪府  /   掲載日:2024-09-17

マンション  /   エリア:大阪府

掲載日:2024-09-17

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"使いたい遊郭の古建具がある"という施主の要望が本件の重要な鍵となった。
SNSを通じ、現在は取り壊されてしまった京都の歴史ある遊郭"旧三友楼"で使用されていた建具を譲り受けた施主。
当時、自分らしい家に住むために中古マンションを購入してリノベをすることは決意していたものの、希望の条件に合う物件に出会えていないタイミングでの譲渡の話だった。しかしどうしても諦められなかった施主は、賃貸暮らしで8ヶ月間、5枚の古建具と共に生活を送ることにした。そんな施主が出会ったのは築37年、ワンオーナーで設備類も1度も入れ替えていないリノベにうってつけの物件だった。
施主の思いが詰まった古建具をどう活かすか、作り手としてワクワクした。
古建具を活かす為、壁面は骨材入りの塗料を選定。自然なムラと砂壁のようなざらっとした質感が古建具とよく合っている。
土間には奥様のアトリエとアールが印象的なウォークスルークローゼットを大胆に配置し、身支度動線も確保した。将来、家族が増えて個室が必要になった時のことも想定して土間は広くとっている。
LDKの一角にはご主人の書斎を組み込んだ。あえて個室化はせず、古建具と同じ高さで仕切ったことも特徴的。ほぼワンルーム化したことで、個室に籠りすぎず自然と家族の気配を感じる住まいを実現した。
巡り合わせによって受け継いだ古建具が新しい場所で生きてゆく。

BEFORE


before image

理想を叶える家(ハコ)探しの為、何度も内覧をするなかで決め手になったのは、ちょっとした「あったら嬉しい」の積み重ねだった。
一気にアトリエのイメージが沸いた小さな出窓、角部屋ならではの明るい雰囲気、大阪市内でありながら駅近で予算内の価格、銭湯が好きな施主にとって隣のレトロな銭湯も好印象。
馴染のエリアではなかったが、下町ならではの雰囲気が気に入り購入を即決した。
築37年のこの物件を、表層だけでなく心から快適に暮らす為、断熱処理などの性能部分のブラッシュアップにも力を入れた。
家族それぞれの趣味が満喫できる、いろいろな仕掛けと快適性。
どこにいても、それとなく家族の気配が感じられる。そんな空間づくりを心掛けた。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円未満
    • 間取り
    • 1LDK+ロフト
    • 費用
    • 1300万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 性能向上リノベ 実施
  • <断熱性能>外周面に壁面断熱を施した。
  • <耐震性能>該当なし
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • 建具、塗装

物件情報


CREDIT


  • 株式会社サンリフォーム ハコリノベ事業部
  • 設計担当:中塚由真
  • 施工担当:福田義根