明陽暗整

マンション  /   エリア:東京都  /   掲載日:2024-09-10

マンション  /   エリア:東京都

掲載日:2024-09-10

いいね!と思ったら、
ハートをクリック! 366

renovation image

多すぎる選択肢はリノベを不自由にするのではないか?SNSの情報に翻弄される多くの施主を見て思う。
そこで自由な発想は残しつつオリジナルの選択肢を提案するこれからのリノベを考えた。

本件はメゾネットのマンションで各フロアのコンセプトを対象的に分けている。
上階は明るく自由なリノベ。LDKを配置しゲストを迎えるパブリックな場では、白を基調としたインテリアで明るさを強調。自由に選べるマテリアルで施主が描くイメージを最大限に実現した。

一方、下階は落ち着きと規則正しいリノベ。
寝室や浴室などのプライベート空間である下階にはオリジナルモデュールの「tatema」を採用。
日本人の心地よい間である37.5㎜間隔に規格化された壁パネルや建具により、一定のリズムが静を生み、質の高い空間が実現した。ダークトーンでまとめたカラーも厳選された選択肢の1つである。

異なる雰囲気や手法で作られた各フロアは、結果として生活リズムを整える効果をもたらした。
施主は「上階で過ごす子どもが夜になると下階で過ごすことで入眠がスムーズになり心身のリズム調整に役立っている」と語る。

従来通りの自由度の高さで施主の想いを実現しつつ、規格化パネルを用いることで工期の短縮、品質が統一されたリノベ。
完成までの過程と空間にもメリハリをつけたハイブリットなリノベが今後のスタイルになると考える。

BEFORE


before image

築53年のメゾネットマンションでは古い建物ゆえの特徴が設計において大きな影響を与えた。

壁式構造である為に壊せない構造壁が間取り変更を制限する。天井高も225〜230㎝と平均よりも低く、上階の天井中央にある梁は大きく圧迫感が強いといった物件であった。

そこでこうした特徴を逆手にとるアイデアを取り入れた。
構造壁を活用した趣味のディスプレイスペースを配置し、間取りの要となる間仕切り壁として扱う。
また、浴室やトイレといった区切りが必要なスペースを構造壁で囲うことで最大限に活用した。

上階では建具を天井高さに合わせ、実際よりも高く感じる天井を演出している。
下階では壁面に連続したスリットデザインを用いることで、縦方向への広がりを強調。
訪れるゲストも天井の低さが気にならないとその印象を語る。

ネガティブに捉えがちな特徴をデザインでカバーするリノベを実現した。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円以上
    • 間取り
    • 2LDK
    • 費用
    • 2050万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 性能向上リノベ 実施
  • <断熱性能>寝室一面と玄関に断熱を施した。
  • <耐震性能>該当なし
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


CREDIT


  • 株式会社サンリフォーム ハコリノベ事業部
  • 設計担当:増田翠
  • 施工担当:岩本仁水