住まいらしさの破壊、自分らしさの創造

マンション  /   エリア:東京都  /   掲載日:2024-09-19   R mark

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本プロジェクトは、施主の要望を鮮明に浮き立たせ、住まいの唯一解を見つけ出したリノベーションである。その解とは「住まいらしさの破壊」だ。

施主夫婦が唯一、住まいに欲しかったものは、吟味・厳選されたプロダクトを愛でられる空間であること。

まず行ったのは、クロゼットをはじめ個室や引き戸のレール、窓枠といった「住まいらしい要素」を潔く排除すること。不要なものを極限まで削ぎ落とし、現しの天井と壁、一面の土間床でノイズレスな「展示室」を設えていく。空間の一等地に3mのハンガーラックを大胆に配し、主役となる衣装を美しく魅せていく。

一見すると暮らしの心地よさとはかけ離れた要素こそが、施主夫婦の住まいの解。「余白」を残した空間が、変わりゆくライフスタイルや嗜好の受け皿となるだろう。

BEFORE


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築50年、自主管理のマンション。
竣工図面の保管がなく、抵抗を抱く人も少なくないだろう。しかし、「古くても本当に良いものを手入れして長く大切に使いたい」という施主様は、この物件に真価を見出す。
70㎡がLDKと3つの個室に細分化され、押し込められたようなサニタリーによる窮屈な間取り。ただでさえ少ない窓から入る光は接する部屋でしか享受することができなかった。
「既存住宅とは相性が悪い」「既製の設備や建具は意匠の弊害である」と言い、リノベーションを選択された施主様には、凹凸のない完璧な仕上げや豪華な設備は不要。
自身にとっての必要と不必要を熟知する施主夫婦のため、これから好きなものを迎えるための余白を残した空間づくりを意識した。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円未満
    • 間取り
    • 1R
    • 費用
    • 1263万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • キッチン、レンジフード、パテ・塗装DIY

物件情報


    • 築年月
    • 1974年9月
    • 構造
    • RC
    • リノベーション面積
    • 70.51
    • 施工期間
    • 5ヶ月
    • 備考

CREDIT


  • 株式会社groove agent 設計:松谷祐季、伊勢正猛