リノベーションを一過性のものにしたくないー。
まちの名所『アメリカヤ』と『アメリカヤ横丁』がリノベーションによって誕生しました。この大きなムーブメントを商店街、まち全体へと広げたい。そこで企画したのが「韮崎駅前商店街 空き店舗リノベーションツアー」でした。2019年に第1回目を開催し、コロナ禍を経て2023年の第2回開催の際には市と商工会の協力を得て町ぐるみの企画に成長。2024年9月には新たに観光協会も加わり、第3回を開催するまちの恒例行事となりました。
移住×起業×リノベーションをテーマに商店街をめぐる同ツアーは、今年も募集開始からわずかな期間で満員御礼。実際に空き店舗をリノベーションして起業した先輩移住者のお店を9店舗、現在空き店舗となっている物件を9店舗、合計18店舗を丸一日かけてめぐる人気ツアーとなりました。このツアーで紹介する空き店舗は、みんなで発掘した「たからもの」のような物件ばかり。当日は県内外からおよそ40名の参加をいただき、今年も既にマッチングが成功した空き店舗もあります。
アメリカヤ復活を契機に今も韮崎のまちにリノベーションの店舗が増え続けるのは、民間と行政の連携があってこそ。市の制度として移住やリノベーション関連の補助金が整備されたことも、移住や起業希望者が相次ぐ「リノベタウン」を未来へとつないでいます。
BEFORE
2018年4月。山梨県韮崎市で“地域のシンボル”として愛された5階建て名物ビル『アメリカヤ』がリノベーションによって復活を果たしました。ビルのオーナーや地域の皆さんに大変喜んでいただくことができたうえ、その年のリノベーションオブザイヤーでは特別賞「地域再生リノベーション賞」を受賞。翌年には道向かいの『アメリカヤ横丁』においても特別賞「エリアリノベーション賞」を2年連続で受賞しました。今思えばまるで夢を見ているような出来事でした。あれから6年が経ち、1度はシャッター商店街と化した駅前の商店街に、空き店舗をリノベーションしたカフェやショップが次々とオープン。かつての賑わいを取り戻しつつあります。