おじいちゃんの納屋

戸建  /   エリア:新潟県  /   掲載日:2024-09-18

戸建  /   エリア:新潟県

掲載日:2024-09-18

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renovation image

米どころ新潟では自宅の敷地内にトラクターや農機具を保管するための納屋がある家も少なくない。

この家は元々、オーナーであるW様のおじいちゃんの納屋であった。一階を家族の車庫とし、小屋裏をおじいちゃんの畑仕事、釣り、園芸の道具を保管するスペースとして使用していた。

ある日、W様ご夫婦からこの納屋を住まいにできないかと相談をいただいた。
「納屋ですか、もしかしたら難しいかもしれないので一度現地を見せてください。」
そう伝えた。というのも、納屋はそもそも人が住むことを想定していないため、耐震強度などに不安があるからだ。ただ、この納屋は築34年ではあるが、躯体がしっかりとしていたこともあり、耐震診断、設計で問題の大半を解決することができた。また、納屋のいいところはシンプルな形状であり、バランスをとりやすい点である。要所に基礎を新設し、「納屋」は人が住む「住宅」になった。二階には少し幅の広い廊下があり、屋根勾配状に天井が高くなっており、かつて納屋だったことを思い出させてくれるように、そのままリビングにつながっていく。

さて、おじいちゃんのたくさんの荷物はどこに?
解体時に断腸の思いで大半は処分したが、完成後の駐車スペースにおじいちゃんの新たな道具が増え納屋化しつつあるらしい。かたちや役割りは年月とともに変わるが、おじいちゃんの納屋であることはこれからも変わらない。

BEFORE


before image

新潟県新発田市、築34年の納屋は元々ご実家に隣接する車庫兼物置きとして活用されていた。納屋なので給排水設備やガス設備もなく新規で宅内に引き込む必要があった。納屋なので一般住宅より建物高さが低く、一階に床をつくると天井高2.1mぎりぎり確保できるほどであった。リビングや水廻りなどメインの居住空間を二階に計画し、「勾配天井」、「廊下幅拡張」、「長手両面に大窓配置」など限られた中で解放感を生み出し、この納屋の魅力を引き出す計画をしていった。
車が停めやすいように建物の広い面が道路沿いに計画されていたため、窓の配置によってはプライバシーを確保できない状況であった。そもそも元の納屋にプライバシーや住環境の快適性、生活動線などの言葉は全く当てはまらない訳だが、これに相反する居心地の良い住宅としての要素の兼ね合いをみながら落とし込むことが最大のポイントになった。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円以上
    • 間取り
    • 4LDK
    • 費用
    • 1828万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 性能向上リノベ 実施
  • <断熱性能>UA値:改修後0.45w/m2・K
  • <耐震性能>上部構造評点:改修後1.14
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • 外構工事/住宅設備工事/ガス工事

物件情報


    • 築年月
    • 1990年10月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 117.59
    • 施工期間
    • 6ヶ月
    • 備考

CREDIT