シン・ホヨウジョ|よみがえる築年不詳のうちなーやー

戸建  /   エリア:沖縄県  /   掲載日:2024-09-18

戸建  /   エリア:沖縄県

掲載日:2024-09-18

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法人で保養所を保有するにあたり、施主が選んだのは単なる「保養所」ではなく、「宿」運営も兼ねたスタイルでした。そこで設計・施工にとどまらず旅館業許可申請や宿としての開業サポート、現在は開業後の施設管理まで行っています。 
高単価の宿、かつ施主自身も滞在したくなる場所へ。内外装は立地条件であった高低差を活かし人が集えるデザインに、「星空が覗くアウトバス」「目前にさとうきび畑が広がるあまはじ(濡れ縁)」など周辺環境を取り込み、滞在を楽しめる要素へと転換しました。
さて今回の計画を通して、ひとつの道筋が見えてきました。「住まいとしての再生は望めない建物でも使い方次第で希少な建築を救うことができるのではないか。」空き家の状態が続くと、建物の老朽化は瞬く間に加速します。そんな建物に法人の保養所としての役割を持たせつつ、「宿」という収益性の観点でも検討すれば、建物を存続させることができる。ひいては、一法人の投資が建物だけでなくエリアの活性化にも繋がり、「新たな息を吹き込む」価値をも生み出し得るのではないでしょうか。こんな循環が各地で広がることを願いつつ…ここに集う仲間たちが談笑するシーン、ほら、見えますよね。

BEFORE


before image

さてこの建物はいつ頃建てられた古民家だろう。今では見かける機会の減ったセメント瓦の古民家。それもそのはず、現在沖縄県内に残るセメント瓦工場は一箇所のみ。新たに建築されることも少なくなりました。そんななか長年使われず廃墟と化していた築年不詳のこの古民家は、丈夫なセメント瓦屋根のおかげで雨漏りの被害はありませんでした。この屋根を生かし、保養所兼宿「シン・ホヨウジョ」計画がスタート。建物を施主が引き継いでからコロナウイルスの時期を経て4年後でした。当時それはもう蜘蛛の巣だらけで足の踏み場もないジャングルでした。「ここはハブの通り道だから、気をつけて」解体工事は地元おじいからの恐ろしい忠告から始まりました。

Before

After

    • 部門
    • 無差別級
    • 間取り
    • 2LDK
    • 費用
    • 3600万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / 断熱改修 / その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


CREDIT


  • 設計施工|株式会社アートアンドクラフト 塩谷 昌洋
  • 民泊開業サポート|株式会社アートアンドクラフト
  • 民泊管理業務|株式会社アートアンドクラフト