新築分譲住宅を引渡後、断熱気密改修を行った。
準耐火建築物のため、構造は石膏ボードでほとんど被覆されており、気密測定ではC値2.1cm2/m2。新築のため無駄な解体をしないクリティカルな断熱気密計画が求められた。
新築分譲の準耐火構造の各構成を維持しつつ、既存の樹脂金属複合サッシは再利用し、日射シミュレーションによりガラス交換。Low-E複層(ガス有)の日射取得と日射遮蔽を使い分け、さらに内窓を施工した。
1階床下や天井(屋根)にネオマフォームやセルロースファイバーと可変調湿気密シートなどを適所に用いて断熱と気密性向上の改修を行った。換気は壁付けの第一種熱交換換気とした。暖房負荷は改修前の約半分となり、将来解体されるまでの総エネルギー消費量を大きく減らした住宅となった。
またお子様の健康に配慮し、無垢材と珪藻土に内装材を一新した。
リビング学習にも対応できるよう大容量の本棚兼ピアノ+テレビ収納を家具造作し、ビビットなレッドで仕上げるなど、内装材は鮮やかなお色を取り入れ、空輸で届いたお義父様からのメキシコタイルを貼り、ご主人様が故郷を思い出すことのできるメキシカンな空間へ。
他にも使い勝手を熟慮したオーダーキッチンや身支度もできるようミラーを設置するなど、お住まいになるお施主様に合った御家になるように細かな提案を行った。
BEFORE
住んでいたマンションは結露によるカビがあった為、お子様の学区内で新築建売を購入。
気管支の弱いお子様の成長過程にこそ断熱性能が必要と考え、築0年でリノベーションを決意。
特に1階は陽が入りにくい立地のため、住宅設備を明るい色に変更し、お子様の健康を考え、自然素材に一新したいと考えた。