既存を活かしながらリノベーションを計画する際、難しいのが既存設備の色である。特にキッチン。キッチンは、リビングの中心にあるため隠したくても隠れない。本邸のキッチンは可愛いらしい黄色。黄色は好みが分かれる色である。既存床や壁紙はほぼ白であったため、この黄色がやけに目立っていた。実際は、対面式のキッチンであったため、リビングにカラーは干渉しないのだが、何となく居心地が悪く感じた。全体が「ひなたに咲く花畑」のような可愛いグラデーションになるように、黄色のキッチンを中心に花柄やパッチワーク柄、パステルカラーの壁紙をセレクトした。豊かな緑に囲まれた住環境や、既存の白床、様々な要素を取り入れた空間に仕上がった。
BEFORE
本邸は、8年前に地場住宅メーカーが開発した30区画ほどの整った分譲団地であり、北九州市の副都心「黒崎」まで徒歩圏内の豊かな緑に囲まれた住環境が魅力である。再販事業の課題は、「どこからはじめて、どこまでやるか」という課題をいつも突きつけられる。費用を掛ければ、その分売値設定が高くなる。既存設備は、まだ十分に使用できたことから、それらを活かすことから考えることにしたが、リビングには目立つアレが、、、。