ブルースタジオによる昭和木賃「やよい荘」に住んでいたKさん。庭を眺められる大きな窓や木の質感が気に入っていたけれど、夏暑くて冬が寒いこともあり、物件を購入して自分好みのインテリアに住む事ができるフルリノベーションを前提に物件探しを開始しました。

目の前には大きな池がある緑豊かな公園。玄関を開けた時の窓から見える景色や、気持ちの良い風の抜け、池に流れる水の音に、釣り、囲碁、読書・・・と近隣住民がめいめいにのんびりと過ごす景色を見て、「ここしかない」と一目惚れでこの場所の購入を決めました。

築年数が古く、竣工当時の図面資料も少なかったため、大きな水回りの位置変更は行わなかったが、Ⅱ型のキッチンとする事で料理をしながら公園を眺められるような間取りとしました。トイレと洗面が一体となったヨーロッパスタイルのラバトリーや、タイルの塊のようなキッチンは海外暮らしの経験もあるKさんの個性が光ります。チーク材の床やラスティックなタイル、躯体現しの天井など、表情のある素材で構成したインテリアは、経年変化を楽しめるロイヤルハウスの様な住まいとなりました。ひとつひとつ拘って選んだガラスや真鍮の照明もアクセサリーのように空間を彩ります。

公園で遊ぶ子ども達の声を聞きながら、自分らしいインテリアに囲まれて過ごすことができるこの場所は、都会にあらわれた自分だけのオアシスとなりました。