映画やドラマに出てくるインテリアに、心を奪われたことはありませんか?
女性お一人で団地を購入+リノベーション。ご実家の近くで暮らしたいという思いが、団地での暮らしを考えるきっかけでした。
「団地なら手が届くかなと探していた時、緑が多く、外観がとにかくかわいいこの団地に一目惚れしてしまって。」
大好きな映画の主人公が住む、古い集合住宅にどこか似た雰囲気の団地の購入を決定しました。
家づくりは、この映画に出てくるインテリアを、家中に散りばめることからスタート。
水色の壁紙、木製のアーチ開口、ルーバー扉...特にキッチンは、タイルの色と大きさ、真鍮色の水栓や扉の取手、戸棚の割り付けまでも映画と同じように組み合わせました。
施主は「かわいい」を基準に、徹底的にこだわり、当初の予算が上回ったときにも「いざとなれば売ればいい」という考えと、「自分の城がほしい」という気持ちで、ご自身を納得させたといいます。施主にとっての居心地の良さとは、自身の「かわいい」と思うものに囲まれることでした。
かわいさにこだわる一方で、断熱工事にも着手。
「実際に一冬住んでみて、結露が全く出ないからよかった。」同じ団地の別のお宅にお邪魔した際、暖かさの違いを実感されたそう。
性能を向上し、大好きな世界に浸る...これからの団地リノベのあり方のひとつです。
BEFORE
築44年、エレベーター無しの団地。
共有部の窓や庇などは、丸みを帯びたデザインがあちこちにあり、昭和レトロな雰囲気があります。
室内は、キッチン入口であるアーチ開口が存在感を放ちます。
大規模改修でサッシの入れ替え済みですが、その断熱性能は家全体に快適性を与えるほどではありませんでした。