大震災をも乗り越えた築100年超長屋住宅 -住み継ぐために-

その他  /   エリア:東京都  /   掲載日:2024-09-05

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掲載日:2024-09-05

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考え方としては、元ある骨組みを残し補強しつつもその中にまた箱を造るイメージで。
住み続けるうえでの安心感を最優先事項として進めました。
日本家屋としての味を継承しながら、ヨーロッパにみられるような上品さを
色使いや素材で演出。心地の良い「和」を目指しました。
玄関入ると大きな土間スペース。ここでは「和」を感じさせるリビングとの中間領域とし、リビングと土間とを隔てる3枚の大判ガラス引戸は光を取り込み外とのつながりを感じさせます。
今回の目玉としてリビングダイニングに造作したベンチ。狭小であるのでリビングとダイニングは別という考え方ではなく、1つの場所とすることである意味ゆとりを持てます。
1F天井はつくらず2F床の下地を露出させることで、天井の高さとかつての面影を残しています。築年数が伴っていないと得ることのできない表情です。
キッチンは造作で。木製の座組にステンレス天板、白い正方形タイルを貼り、清潔に威圧感なく空間に溶け込むキッチンに仕上げました。背面のアールにくり抜いたサーモンピンクのニッチもポイントです。床には無垢材のヘリンボーン張り、壁は塗装仕上げとして、これもまた手を加えながら長く住み続けられるように。建具も全て造作で。
長い年月による趣を損なうことなく、残すことを良しと思えるようなトータルコーディネートと住み良さを両立したリノベーションとなりました。

BEFORE


before image

築100年超の築古長屋住宅。
隣家とつながっている為取り壊しも建て替えもできず、周りが綺麗になっている中改修のタイミングを逃したかのよう。どこか寂しさを感じる佇まいでした。
代々住み継がれてきたこの家を住み継ぎたいというご依頼を頂き現地調査に伺いました。
中に入ると、歴史を感じる内観とともに、建物全体が前面に大きく倒れていて立っているだけでも混乱してしまう程でした。ご親族がお住まいになっていた中、関東大震災の際に大きく傾いたのだそう。採寸をしていると2階から猫が駆け下りてきました。長く空き家になっていたので猫にとっては雨風をしのぐ良い住処になっていたのでしょう。
1階には4畳半2間に台所。2階は6畳1間。洗濯機は外設置で浴室は無し。床は所々抜け落ちて土壁はボロボロになっていて劣化を感じるものでした。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円以上
    • 間取り
    • 1LDK
    • 費用
    • 1910万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 家全体 / 水まわり / 居室・その他 / 屋外 / 断熱改修
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)
  • エアコン

物件情報


    • 築年月
    • 2024年7月
    • 構造
    • 木造
    • リノベーション面積
    • 39.75
    • 施工期間
    • 3.5ヵ月
    • 備考
    • ※築年月不明

CREDIT