住宅街の一角に「屋敷林」を見て過ごすことのできる立地。屋敷林は庭であり、視線の抜けと南西の日射遮蔽の機能も果たすべく、窓を切り抜きダイニングを中心に間取りを構成。屋敷林の緑を、ダイニング、キッチン、リビングソファの至る所からも望むことができる空間となりました。日当たりと通風シミュレーションと周辺環境から、日射取得と遮蔽の窓・ガラスの配置を計画し、南西向きの立地の環境を活かしつつ、眩しすぎない木漏れ陽のような家を目指しました。過去の記憶があったからこそ、ここから始まる夫婦2人の「住」と「職」を、「柔」と「触」へ変幻させる。
BEFORE
祖父母亡きあと、同じ敷地内の住居へ親が移り住み、生まれ育った家を譲り受けることになったご夫妻。生家の記憶は、同敷地内に庭を共有しつつも、春夏秋の虫の大群に悩まされ、暑さ寒さに不安がありました。夫婦共にテレワーク協働がしやすく、眩しすぎず心地よい光と風の入る住まいにしたいとご希望でした。