リフォーム済みの再販物件が多くを占めるようになった中古住宅流通市場。適合R住宅や既存住宅売買瑕疵保険によって中古住宅でもユーザーが一定の安心感を持って購入できる仕組みが整ってきました。一方で自由にリノベーションをしたいユーザーがリフォームされていない物件を購入することが難しい状況にもなっています。その需給ギャップを突く「スケルトン再販」のすゝめを提案します。事業者は投資金額を抑えられ、キャッシュフローも短縮化できます。本事例の施主はともに建築の仕事に就く夫婦。スケルトンの状態ゆえに設計の提案や打ち合わせ、納まりの検討を度々現地で行うことで、木毛板やラワン合板などラフな素材を主役として用いながらも、ディテールが整った統一感のある空間となりました。
BEFORE
建築家遠藤剛生氏の設計による北摂の傾斜地に建つ分譲マンションです。アートアンドクラフトで取得した後、使い古された内装、二次側のインフラを解体し、自由設計のリノベーションを望むユーザーに向けスケルトンの状態で再販しました。