九十九里浜白子海岸が一望できるリゾートマンション一室のリノベーション。
玄関からバルコニーまで一直線に視線が抜ける間取り、天吊りの鴨居木枠、各スペースのレベル差といった既存のポテンシャルを活かしつつ、和(和室)+和洋折衷(ベッドスペース)+洋(リビング)+バルコニー+海という空間構成の中で、和~洋~海のイメージが緩やかに切り替わっていくグラデーションを表現しています。
細かく間仕切り独立した居室数を確保するよりも、和室、ベッドスペース、LDKなど居住スペースをひと続きにし、各スペースをレベル差や襖で柔らかく仕切ることにより大らかな空間構成にしています。全体的には既存木部に合わせた茶系・黄系のベースカラーでまとめつつ、海をイメージさせる深い青のカーペットや、青とも相性がよい爽やかな白のオープンキッチン、オリエンタルな趣のキッチン壁タイル、和にも馴染む折り紙のような紙製照明器具をアクセントとして使用するなど、海×リゾート×和のイメージが違和感なく調和する仕様選定を行いました。既存残し部分のポテンシャルを活かす提案により、費用を抑えながらも理想的なセカンドハウスを実現させました。リノベーション完成後、当初は再販として売り出す予定でしたが、なんと売るのをやめてコロナが明けた新時代で楽しむワーケションとして、都心とリゾートの二重拠点として使うことになったお部屋となりました。
BEFORE
千葉九十九里海岸沿いの約築40年のリゾートマンション。
買取再販案件として、物件取得をしたお部屋です。
昔のリゾートマンションらしい和室2部屋とリビングキッチンという間取りで、
水回りも浴槽・洗面・トイレという3点ユニットが設置されていました。
キッチンも海に背を向けるような位置で、
販売に向けては多少の間取り変更も必要だと感じられました。
ただし、再販案件としては内装工事にそこまで予算をかけられない事情もあり、
和室を残しながら、海のリゾートマンションとして売り出す課題がありました。