一つの建物からはじまった縁が、僕らを次へと運んでくれる。
相談をいただいたのは、2018年にIROHA CRAFTでリノベーションした5階建てビル『アメリカヤ』オーナーの孫であり、子どもの頃『アメリカヤ』に家族で住んでいたという奥様から。ご主人の実家である築20年代の総二階の家を、時間軸の異なる2つの世代で心地よく暮らせるようにしたいというものでした。
「新築の選択肢もあったのかもしれない。けれど、亡き父が建てた家を残したいと思った」というご主人。それならば、と『アメリカヤ』オーナーの孫の奥様と、奥様のお父様(現オーナー)が僕らを指名してくださったのでした。
「ビル丸ごと1棟のリノベーションは、不可能に近いよ」と心配しながらも任せてくださった『アメリカヤ』ビルの現オーナーと、かつては『アメリカヤ』をわが家として暮らし、新しい家族と再び家族の住まいを僕らに任せてくださった奥様。
リノベーションをきっかけに、めぐる縁が嬉しい。
出発点は、いつも“人のこころ”なのだと思います。
BEFORE
山梨県中巨摩郡昭和町、築20年代の木造総二階のご実家を2世帯住宅にリノベーション。「亡くなったお父様が建てた家を残したい」というご主人の想いを汲んで、ご主人のお母様と4人家族の子世帯が暮らす一つ屋根の住まいにリノベーション。暮らし方の違う2つの世代がストレスなく快適に過ごせるように玄関を2つに分けたことに始まり、家の中はそれぞれの世帯の空間に。階段の向きを変えて新たに作り変えたほか、間取りを一新するフルリノベをご提案しました。