お施主様が求めたのは、「2匹の愛犬と快適に暮らせる住まい」。先代犬を見送り、新たに家族として迎えた2匹の愛犬と暮らすための住まいづくりをご依頼いただいた。
ペット複数飼育可能な物件は限られ、ようやく見つけたのはリフォーム中の物件。新しい設備や既存部分は最大限活かし、夫婦と愛犬たちにとっての「快適」をリノベーションに詰め込んだ。
愛犬たちが自由に走り回ることができるように、建具と壁を取り払い、開放的なリビングを実現。お散歩に行かない日も緑と触れ合えるよう、窓辺にはフロアタイルを敷き、植物を置くためのインナーバルコニーを計画した。
玄関側の洋室を取り払い、ファミリークローゼットとすることで大量の洋服を管理しやすくするとともに、収納スペースとして不要になったリビングのクローゼット内部にはコンセントとデスクを設置して、愛犬の様子を見守りながら作業ができるワークスペースとした。
「前の家で使いづらそうにしていたから」と、洗面天板のティッシュとゴミ箱用の穴はご主人のアイデア。クロスやタイルの色選びは、奥様が結婚記念日にご主人から贈られた花束がモデルになっている。
玄関土間は、外出後の犬用カートを折りたたまずにそのまま収納できる広さを確保した。
夫婦をはじめ、「人と犬」という、家族の愛が存在するこの家。玄関土間には2匹の愛犬の肉球スタンプを施し、家族の証を刻んだ。
BEFORE
夫婦2人には部屋を持て余しがちな3LDKの間取り。リビングと洋室を隔てる建具と壁により、7階の部屋が享受できる眺望が惜しまれた。
玄関は狭く、左右にある洋室により、暗く長い廊下が圧迫感を生じさせていた。
買取再販会社によるリフォーム工事中の購入のため、新しい住宅設備を活用しつつ、お施主様の求める暮らしに沿うことが本プロジェクトのミッションである。