時をかけるペントハウス

マンション  /   エリア:東京都  /   掲載日:2023-09-01

マンション  /   エリア:東京都

掲載日:2023-09-01

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ダイニングのサイドボードは明治時代に御祖父様がオーダーで作ったもので、施主様にとってかけがえのない宝もの。
このサイドボードを家族の暮らしの中心に置くこと、子供の出入りがわかる位置にキッチンを配すこと、施主様たっての希望はこの2点。
施主様の思い入れに際し、岡田氏は色濃く残る「和」の要素を、壁や床のシンプルな配色やインテリアをベースに纏め上げた。
思い入れのある障子などの建具、扉のほとんどは、再利用したいという施主様のリクエストを受け、張り地や塗装を変えて再利用。元の建具からこれから迎え入れる家具までと、様々な樹種との相性もシミュレーションし住まい全体を現代風にチューニング。
キッチンは、元の位置から7,8m離れた位置となり床に段差が生じるかも…と施工会社としては配管経路に最も苦労したが、うまいことやり凌ぎフルフラットに。今や子供たちは自室にこもらずダイニングテーブルで宿題を始めてしまうほど、皆が集うスペースとなった。
手持ちの豊かさを生かすために引き算で導いた結果でも、暮らしてみると今に似合うアイテムを「足したい」気持ちも生まれてきた、と施主様。キリムの絨毯など、気になるものをどんどん取り込んでさらに愛おしい我が家へと変化させていきたいと、熱意も新たに。
リノベ後の新しい住まいは随所に歴史が息づき今とも心地よく融合する、あたたかい家族のぬくもり溢れる住空間となった。

BEFORE


before image

一級建築士設計事務所R.E.A.D. & Architectsが手掛けた、祖父母が暮らした和風の住居を孫の施主様が受け継ぎ、子育てしやすい現代的な環境へと部分リノベーションした自由設計の事例。
鉄骨3階建ての最上階、いわゆるマンションというより戸建に近い構造。
都内の静かな住宅街にあって周辺に高い建物もないため、住空間には全方向から光が差し込み、どの方向にも眺望が抜ける絶好の環境。
R.E.A.D. & Architectsの岡田氏は、この条件を生かした「都心の開放的なペントハウス」のような住戸をイメージ。
また、この建物自体がもともと別の建築家設計ということもあり、当時のコンセプトも活かしつつ、加えるだけではない「引き算」の発想で新たな空間を生み出そうと考えた。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円未満
    • 間取り
    • 4LDK+WIC
    • 費用
    • 1200万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 水まわり / 居室・その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 1994年8月
    • 構造
    • S
    • リノベーション面積
    • 124.10
    • 施工期間
    • 3ヵ月
    • 備考
    • 設計・プランニング:R.E.A.D. & Architects 岡田一樹、岡田絢子、瀬戸暁斗

CREDIT


  • 設計 株式会社R.E.A.D. 代表取締役 岡田一樹、取締役 岡田絢子、瀬戸暁斗
  • 施工 ReoLabo/株式会社住環境ジャパン