suisai 〜世代を超えて住み継ぐ持続可能な住まい〜

戸建  /   エリア:東京都  /   掲載日:2023-09-11

戸建  /   エリア:東京都

掲載日:2023-09-11

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夫が育った実家の一部を引き継ぎ、母と同居を機にリノベーションをされたSさま夫妻。住居の4階を広々としたLDKに作り変え、キッチンと一体型のダイニングテーブルを造作。キッチンを囲み、ぐるっと回遊できるWIC兼ランドリースペースを共存させた大容量パントリーを設けるプランを提案した。家族が揃って過ごすLDKは、板貼りの下がり天井やキッチンと一体型のダイニングテーブルとのバランスが綺麗に見えるよう、納め方について何度もイメージ共有して検討。ベージュ色のモールテックスで仕上げたキッチンと、妻の好みで選んだ淡いピンクのタイル、優しい木目の色味でペールトーンにまとまったLDKは、既存建具にも馴染む心地良い空間に。洗面室は既存のミラーを活かし、モールテックス仕上の洗面台を造作。かつて夫が男兄弟で青春時代を過ごした5階の洋室2部屋を、間取りと建具、既存の造作本棚を活かし、姉妹それぞれ好みの壁紙・収納扉変更で、女の子らしい部屋に改変。親から子へ引き継がれた子ども部屋で、のびのび自由な時間を過ごす姿が印象的だ。近年では多くの家が、子どもに受け継がれることなく、世代ごとに消費されている現状。先祖が建てた家をその世代で終わらせるのではなく、次の世代が暮らしやすいように話し合い、考えて、作り変えて住み継ぐ。水彩絵の具のように新しい色を重ねていくことで、日本の住まいが抱える課題に向き合えるのではないだろうか。

BEFORE


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夫の父が30年前に建てたRC造5階建ての立派な実家。建築当時の夫は10代のころで、祖父母と両親、夫と兄弟の7人で暮らしていた。祖父母と父が他界してから数年ほど、母が1〜3階にひとりで暮らしていたとのこと。しばらく空き家になっていた4・5階部分を夫妻が引き継ぎ、リノベーションして母と同居することになった。元の間取りでは、和室・洋室2部屋と細かい部屋に分かれていた4階。母が使う3階に大きなキッチンがあり、4階にはキッチンが無い。4・5階をファミリーで暮らすには、4階にキッチンを新しく作りたいところだが、どのように間取り変更するか想像が付かなかったという。洗面台は使いやすい仕様に作り変えつつも、味があって気に入っている浴室は残したい。かつて子ども時代を過ごしたたっぷり収納のある個室も、子どもたちにつないでいきたい。新しい家族と懐かしいこの家で年月を重ねていくことが夫の一番の希望だった。

Before

After

    • 部門
    • 1500万円未満
    • 間取り
    • 3LDK
    • 費用
    • 1440万円(税込)
    • 形態
    • 自由設計リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 水まわり / 居室・その他
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 1992年4月
    • 構造
    • RC造
    • リノベーション面積
    • 110.00
    • 施工期間
    • 2.5ヶ月
    • 備考

CREDIT


  • 設計・施工・撮影・編集:株式会社 空間社