浴室の拡張に合わせて洗面所も広げ、収納を新設。より使い勝手がよくなるよう工夫しました。設備交換したキッチンでは、視界をリビングへ、動線はすぐにダイニングへ出られるように方向を変えてご提案。給排水の移動を最小限で済ませてコストコントロール。段差発生や床上げをせずに対面キッチンへと換え、背面に家電、収納を集約し、コンパクトで使い易いスペースに変えました。
内装は何度もイメージの擦り合わせを行い、タイルや照明、クロス、スイッチなどをお施主さま自ら海外から取り寄せていただき、全体の雰囲気を作り上げています。特にこだわった玄関から廊下廻りの色は、イメージに近づけるために天井と壁を塗装で仕上げました。色とともに光にもこだわり、土間を広げた玄関の顔となるコンソールを照らす小ぶりの窓に、夜の為に月明かりのような照明を合わせたり、ダイニングとトイレのペンダントライトも光の揺らぎを楽しむような器具を選ばれています。器具の存在感を目立たせないダウンライトや間接照明を多用。寝室の天井は四方に間接照明を施し、高さの終わりが分からないような演出に。白に揃えられた寝室で休むと浮遊しているかのような開放感が感じられます。
BEFORE
都内に勤務されていましたが、在宅ワークが中心となったため、物件を購入し、フルリノベーションを決意。浴室、玄関を広くして、キッチンは対面に。WICを作りたい。自分のライフスタイルに合う間取りに変更したい。経年劣化も目立つので内装は一新して自分の「好き」にこだわった空間にしたいというご要望です。たくさんの資料が届き、現場を確認する前に、すでにプレゼンのイメージがある程度できるほど。方形ではない部分の納まりや指定の色や素材を実現するために時間をかけて準備を進めました。壁付のキッチンによりダイニングのスペースを取った間取りは家電や食器棚などの配置が難しく、生活感を見せたくないと考える施主にとって改善希望の一つ。狭い浴室や洗面室に加え、生活スタイルに合わない和室を含め、新しい間取りの検討が必要でした。