築25年の決して新しくはない壁式構造のマンションでご夫婦とペットのオウムくんの住まいです。もともとご主人はこの地域を気に入られていてずっと売りに出されるのを待っての購入物件でした。窓を開けると心地よい風が室内に吹き抜けていたため、風と光をなるべく室内に取り入れるような動線計画としました。

ご主人はファッション好きで洋服は半端ない量をお持ちです。限られた間取りの広さから考えた結果、玄関とWICをワンルームにし少し魅せながらの収納の仕方にこだわりました。出張が多いご主人、奥様が一人の時はホテルのような感覚で寝室のみで過ごせるように配慮した間取りにもなっています。また実は奥様は大の鳥嫌い。そのため普段はオウムくんと別々の部屋に過ごす必要があるためちょうど真ん中の躯体壁でゾーンを分け適度な距離感でそれぞれの生活スペースを設けました。

照明にもこだわり、LDKに設けたセルジュ・ムーユの照明を主役に小さなペンダントライトや間接照明を配置しました。キッチンは本体と背面の収納をオーダーで造作。これも全体の素材や雰囲気に合わせて天板と扉のカラーやサイズなどを細かく打合せしました。LDKの中央部は躯体壁もあったためTVを壁付にし、少し低めの天井を造作。壁からキッチンの天井までつなげたテクスチャ塗装が程よいアクセントになっています。