今まで愛着を持って暮らしてきた我が家。今後、住み替えも検討されているというご家族は、自宅を賃貸に出すことも考え、イマの暮らしやすさと、これからの貸しやすさが両立した住まいへのリノベーションを決意した。
それぞれが小さな空間だった居室やキッチンを一つにまとめ、広々としたLDKを創出し、キッチンを移動したことで生まれたスペースと、マンションの構造上動かせないPSを利用して、見えすぎず隠れすぎない作業スペースを新設。「扉を閉めることが苦手」というご家族のため、収納には極力扉を付けず、リビングには開けっぱなしにすることを前提に、開口が広くとれる2枚引き戸の扉を採用した。
窓にもカーテンは付けず、「逆に、見られてもいいくらい格好良い」スッキリと片付くLDKになるようプランニング。
これが「イマ」。
「これから」は、今後家を借りた人が必要に応じて目隠しを付けられるよう、寝室の収納にはカーテンレールを設置。人によって食べるものも保存しておきたいものも違うから、キッチンのパントリーはスペースと電源の確保のみ。内部はシルバーラックを活用し、イマの家族も未来の借主も自由に内部を変えられるよう工夫した。
「造り込まない」ことで、イマもこれからも快適に、柔軟に、身軽に、そして何より自分達らしく暮らせる住まいが実現した。
BEFORE
結婚後、お子様が1才になる直前に購入したというマンション。立地やコンパクトさに魅力を感じて購入を決めた部屋だったが、購入から10年経ち、お子様の成長に伴って家族それぞれの行動パターンが確立してくると、今までは感じなかった窮屈さや水廻りの使いづらさを感じるようになってきた。
10年住んだからこそ感じる不満を解消し、イマとこれからの家族、そして未来の借主のために、あえて「造り込まない」住まいへとリノベーション。