多世代交流シェアアパート ーただいま IKOMAー

その他  /   エリア:奈良県  /   掲載日:2020-09-22

その他  /   エリア:奈良県

掲載日:2020-09-22

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奈良県生駒市にある築49年のアパートは、地元住民や周辺の賃貸に住む新婚ファミリーに向けたコミュニティスペースを併設したソーシャルアパートへと変化を遂げた。このプロジェクトの主軸となったのは、奈良女子大学で建築を学ぶ学生たち。
①コミュニティを生む②収益物件にする③予算、という3つの条件のみを提示し、学生の柔軟な発想で今回のプランを進めた。現代社会が抱える高齢化と空き家への対策として挙げられたのが、高齢者と若い子育て世代が対等な立場で交流を図ることのできるスペースの確立であった。空室3戸を、共有スペース、一人暮らしのお年寄りのための住居と、共有スペースを運営しコミュニティの中心核となる人のための住居の3案で編成。共有スペースは、アパートの住人の第2のリビングとして自由に過ごすことのできる場所であり、地域に開かれたコミュニティスペースでもある。
孤立しがちな一人暮らしの高齢者も、第二のリビングがあることで日常的に人との交流を図ることができ、地域の若い子育て世代は人生の大先輩との交流によって子育てのコツを学ぶなど多世代がお互いを支え合いながらそこでの暮らしを楽しむことを想定している。思わず「ただいま」と言いたくなるような憩いの空間(→憩間:イコマ)となるよう、コミュニティスペースは「ただいま IKOMA」と名付けた。

BEFORE


before image

築49年の木造アパートは4戸中3戸が空室となり、ほぼ空き家状態が続いていた。
大阪の中心地まで電車で1時間圏内の場所にあり、長年その場所に居を構える人と新たに住まう人が混在する地域。
地域での「昔からの繋がり」はあるものの、新しい人がその輪に馴染むには時間が要する。
また、該当の物件は大通りから細い路地を入った場所にあり人目にはつきにくい場所に位置している。近隣は新しく建て替えられた賃貸アパートも多く、そこに住む住民たち同士のコミュニケーションは希薄となっていた。そんな場所に、多世代が交流できるコミュニティを「学生発信」で作り上げることで、見知らぬ人同士が一つの場所に集まるきっかけとした。
共有スペースの壁を近隣の子供たちとDIYでペイントし、身近な場所として感じてもらえるようなイベントを実施した。

Before

After

    • 部門
    • 無差別級
    • 間取り
    • 1R×3室
    • 費用
    • 1000万円(税込)
    • 形態
    • 賃貸リノベ
  • 費用に含まれるもの
  • 施主支給設備(費用に含まれないもの)

物件情報


    • 築年月
    • 1971年10月
    • 構造
    • 木造2階建て
    • リノベーション面積
    • 100.31
    • 施工期間
    • 5か月
    • 備考

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