今回のリフォームで大切にしたのは、施設全体に開放的な印象を持ってもらう事です。施設の中心には室内を2分する躯体壁があり、最大で住戸の約半分のスペースしか確保できませんでした。そこで、実際のよりも広く感じていただけるよう、施設に入った際の第1印象とシンプルな室内を作ることを意識してプランニングしました。
具体的には、次の2点にこだわったプランとなっています。1つは、玄関を開放的ですっきりとした空間にすること。広くすっきりとした玄関にする事で、施設全体に開放的なイメージを持っていただきたいと考えました。2つ目は、パーティスペースをなるべく整形かつ梁や柱が目立たないようにする事です。
当物件は水回りに下がり天井と床が上がりがあり、床・天井に合わせて扉が小さく作られていました。そこで、水回りの扉を少し廊下側へ移設することで、廊下に面する扉の高さを天井際で統一することができ、すっきりとしたイメージを醸成しております。また、パーティスペースの小キッチンは入り口横に設置することで存在感をなくし、背面カウンターにより空間を分割しています。設備類を目立たなくし、空間の広さがより際立つように意識しました。
コロナ禍の現在は大勢での利用が難しい状況ですが、収束した暁には、ご利用された際のお話をお伺いするのが楽しみです。
BEFORE
低層マンション一室のリフォーム。
元々企業の社宅として利用されていたが、近年は入居されている方がおらず、老朽化が目立っている状態でした。そこで、人材育成を大事にされている社風もあり、会社の施設を社員に還元して社内のコミュニケーションを促進するために、リフォームをすることとなり、以前よりお付き合いのあった弊社へご依頼をいただきました。
室内は2つ並んだトイレや、細かく仕切られた個室など、社宅であった事が良くわかる作りでした。今回のリフォームでは、多くの方が集まってパーティや忘年会、カラオケ大会などのレクリエーションをできるような大きなスペースと、ゆっくり休むことのできるゲストルームを設える事をご希望されていました。その他オープンスペースに織り上げ天井が欲しいというご要望以外は基本的にお任せいただけるとの事で、ご提案にも力が入りました。