新しい住まいに移ることとなり、暮らしを見直した施主さまご夫妻。物を整理していくと必要な収納量がわかり、同時に欲しいものも絞られてきたそう。ネットや雑誌から暮らしたいイメージを集め、生活の中心となるLDKを徹底して心地の良い場所にしたいと思われるようになられました。
南面の和室をLDKに取り込んでスペースを拡大。キッチンの壁を外し、使い勝手の良いペニンシュラ型のキッチンに換えて、LDKを一つの空間にまとめました。視線が集まる対面キッチンの背景は、タイルをヘリンボーン柄に貼り、棚を設置。カフェのようなイメージを造り、奥様がディスプレイされました。ダイニング横には書棚とワークスペースを造作。食器やアルコール類を仕舞う棚も続けて設け、リモートワークはもちろん、読書をしたり、バーのように使ったりと、ダイニングとは切り替えて使われています。
こだわられたのは空間を包む内装材。床はチークの無垢フローリングを天然のオイルで仕上げ、調湿性を損なわないようにしています。壁は自然素材である白の漆喰で覆い、その吸放湿性と強アルカリの特性で結露しにくく、カビが発生しくい環境を作りました。必要以上に大きな収納は造らず、使う場所に適量の収納を設けることで動線も簡略化。自然の素材を使い、心も体も心地よく過ごせることにこだわった大人のリノベーションとなりました。