海外駐在から帰国したばかりの施主様。駐在先のシンガポールで出会った、オープンスタイルのシャワールームが「とても使い勝手がよかった」ため、日本でも水廻りに間仕切りのない家に住めたら、と始まったリノベーション。しかし日本の規格には無いタイプのため、一般的なシステムバスは用いず、在来工法で造作。躯体には防水工事を施し、シャワーブース、洗面スペース、トイレを間仕切り無しの一体の空間に仕上げました。壁には全面ブルーのタイル、床にはホワイトの六角形のタイルを設え、ホテルライクに。室内も海外のスタジオアパートメントのような広いワンルームに変更しました。一方でリビング側からベッドスペースが丸見えにならないよう、もともとの住戸の形状と梁型の凹凸を活かし、自然とゾーニングされるよう計画しました。また身長の高い施主様に合わせて天井は躯体現しにして天井高を最大限確保。キッチンや洗面台、棚板も施主様の動きやすい高さにレイアウトしました。
BEFORE
築39年の中古マンション。41㎡と一人暮らしにはちょうど良い広さですが、住戸の形が変則的な物件です。また長身男性である施主にとって、天井の低さと梁型の大きさが課題になりました。