空襲に遭った呉では珍しく戦前に建てられ造りもしっかりとした家。
S様が最も強く要望したことは、できるだけ元の家の造りを生かすこと。昭和初期の民家ではまだ目新しかった2階建てで、設えも上質。S様は建てた方がこだわったものはできるだけ受け継ぎたいとの思いで、なるべく元の形を残しつつ現代の快適な生活ができることを目指しました。
大きく間取りを変えないことを希望したS様が、唯一大きな変更を決断したのがLDK。小部屋に区切られていたキッチンと和室を繋いで広い空間にしたいと考えました。過去に土間を改築して設けられていたキッチンは、手狭で使い勝手が悪かったため、新しいシステムキッチンをリビングに対面するレイアウトに設置。側面にあった外収納は撤去して採光と通風のための窓を取りつけ、壁の外を自転車置き場にしました。
前の施主様や工事に携わってくださった皆さんの思いが込められた家。改めて大事に住み継いでいきたいとS様は語ってくださいました。
BEFORE
S様は建てた方がこだわったものはできるだけ受け継ぎたいとの思いで、なるべく元の形を残しつつ現代の快適な生活ができることを希望されました。