ご主人様の仕事でドイツで暮らしていたが帰国し、お父様所有の団地をリノベーションして住まうことに。ドイツのパッシブハウスを体感され、断熱を重視した家をご要望でした。間取り面では、家で仕事をされる奥様の収納庫と、ゆったりと寛げるリビングが欲しい、などがありました。
築40年の団地で、構造上、水廻りの配管移設ができず、キッチン廻りも躯体壁だったため、大きく間取りを変えることが難しい物件でした。リビングには大きな梁が回っており、天井高がそれほど取れないという難点も。お部屋の広さを確保しつつも断熱性能をあげるため、インナーサッシと外周面のセルロース断熱を提案。寝室の壁ラインを変えることで大きな梁を寝室側に取り込み、リビングの壁面をすっきり見せる工夫も施しました。内装はニュアンスカラーの塗装で柔らかさを出し、床・天井にはナラ材を使用。古さを感じさせないナチュラルモダンな空間へ。
塗装壁には理想のカラーがあったので、塗料のサンプル缶を購入して解体前の壁に何度も試し塗りをしました。収納庫にはストックホルムから取り寄せた好きなデザイナーの壁紙を貼ってもらい、理想通りの自分だけのお城ができてとても嬉しいです。築40年の古さを感じさせず、冬も暖かく過ごせています、と施主様談。
BEFORE
大きく間取りを変えることが難しい物件。テーマは断熱と色。