5人家族が住むマンションは、それぞれの物で溢れ、スペースを見つけてはあちこちに置いていたので、物を探すために人の動線がぶつかり、特に朝の時間帯は出かけるまで大戦争の毎日。北側の洋室は陽が入らないので、子供達が怖がって寄り付かず、物置となり、南に面したせっかくの広いバルコニーからの光も和室の壁で分断され、平米数が気に入って購入したマンションに不満が募るばかりでした。
そこで、家族の洋服をひとまとめにしたクローゼットは、第2の廊下として、リビングから玄関に通り抜けられるようにしました。回遊できるキッチンまわりは、移動しながら必要な物をピックアップできるように動線上に収納を造作。静音時に響くエレベーターの音は壁沿いに断熱材を施し、珪藻土を施工。調湿効果もアップさせ、細長く使いづらかったスペースを物干し場に。物置化した北側の洋室は玄関に取り込んで、リビングの窓から南北に風が抜けるように工夫しました。
施主様からは、「どこに何があるかが明確になり、無駄なスペースを無くして広くなったLDKに自然と家族が集まり、バルコニーからのたっぷりの光の中で子供達と楽しみながら料理がつくれて嬉しいです。」とのお言葉をいただきました。
BEFORE
和室の壁が、LDKへ差し込む光を遮っていました。