当初は外部の全面塗装をご希望でしたが、予算削減のため1層のみの塗装に変更。未改装の部分に目が行かないように、視認性の高いスチール製サインを1階の軒天下に設置しました。間接照明を併せて設置することで夜にはサインが浮き上がるようにし、クリニックがスタイリッシュな印象となるよう考慮しました。
待合スペースにあった不要な窓手摺は撤去。既存の植栽が室内に彩りを添え、明るく豊かな空間づくりを演出しています。窓側に向けてカフェカウンターを新設し“待合室”の印象を一新しました。
表層をモノトーンで抑えつつ、診察室は木の箱と見立てて暖かみを演出。プライバシー保護を鑑み、3室は完全個室にしました。また、回廊型となるように設計し行き止まりを解消、スタッフ動線の効率化を図っています。
各部屋に123と番号をふり、患者様にとっても明快となるよう配慮しました。シンプルな空間の中、インパクトが強い番号が目をひきます。
時代の流れとともに必要な条件は変わります。町の整形外科クリニックという特殊用途だからこそ、機能性とデザイン性を向上させるリノベーションをすることで、イメージアップやオペレーションの効率化に貢献できたのではないかと考えています。
BEFORE
築40年の整形外科クリニック。
地域住民の頼りとなる整形外科である一方、薄暗く物寂しさを感じるクリニックでした。
新しい院長先生のご要望は、外部の視認性のアップ、センスを感じるデザイン性、プライバシーの向上、オペレーションに適したレイアウトの変更。
患者様にとって心地よい空間であることはもちろん、スタッフの皆様が気持ちよく働くことのできる空間を目指しました。