ご夫婦が暮らすのは、新潟市中央区万代エリアにある築39年のマンション。百貨店やショッピングセンターが徒歩圏内という新潟市の一等地。その一方で、信濃川も目と鼻の先。信濃川に面した河川敷・やすらぎ堤にすぐに出ることができ、都市部でありながら広大な緑地にも恵まれている。これまでご夫婦で賃貸マンションに暮らしていたが、自分たちが本当に好きな空間を造り上げたいと思うようになったのが、中古マンション購入とリノベーションのきっかけだった。空間のテーマは「モロッコ」。オールドキリムと呼ばれるヴィンテージラグを使ったクッションが並ぶ造作ソファが特徴的な空間。ただ、モロッコのデザインだけでなく、北欧や和も好き。この空間にはイギリスのヴィンテージドアやちゃぶ台、アウトドアチェアやミッドセンチュリー家具なども混在しているが不思議と馴染んでいる。打ち合わせは引っ越し前に暮らしていた賃貸マンションで行った。その理由は長年かけて集めた家具や雑貨を事前に把握し、読み解き、配置する必要があったからだ。一つ一つのものに思い入れがあり、そのサイズに合わせてリビングや寝室、キッチンの通路、廊下の幅をミリ単位で決めていった。本当に好きだと思えるものに囲まれていると、自然と丁寧に暮らしたくなる。一つのテイストに縛られることなく、あるがまま自然体に楽しむ生活をリノベーションで叶えることができた。
BEFORE
総数が少ない新潟のマンション事情で、ペット飼育可能の条件もあり、一年以上探し続け
見つかった物件。リノベーション以前は細かく部屋を区分けされた間取りだった。
エレベーターの面積が小さく、部屋で使用するヴィンテージドアが入らず、
階段で最上階の部屋まで何往復もして運んだのは良い思い出です。