お仕事柄、住宅事例をよく見ていて、知識も豊富なお施主さま。自分の家は、いわゆる「リノベ部屋」ではなく、もっとオリジナルを追求したい!と、「物件」と「暮らし方」の究極的なマッチングを目指しました。
出会った物件はコンパクトな壁構造のマンション。どんな使い方もできるマルチな空間ではなく、好きなこと、やりたいことを小さく仕切られたそれぞれの空間に詰め込んでいきました。
漫画喫茶で映画や漫画に没頭し、藤棚で植物を育て、友人がきたら小料理屋としてもてなし、深海のような寝室でリラックス。また、ソファに代わって小上がりを、ダイニングテーブルに代わり、収納式の天板を設け、スペースをうまく活用できる造作を取り入れました。家具は椅子とベッドだけです。
躯体を生かしたアソビある暮らしが実現しました。
BEFORE
当初は「広々したワンルーム」をイメージして住まいを探していたお施主様。見つけたのは、角部屋で明るく立地も街の雰囲気も最高ではあるものの、40平米台のコンパクトな面積の壁構造。躯体壁で各室がしっかり区切られたがんじがらめな間取り。ワンルームは難しい。しかし、一見ネガティブな条件を逆手にとり、壁構造でしかできない暮らし方を追求しました。