マンション / エリア:福岡県 / 掲載日:2019-08-27
マンション / エリア:福岡県
掲載日:2019-08-27
本マンションは小倉市街地から車で15分の閑静な住宅街に立地し、その東側1キロ圏内には北九州国定公園の景勝地として美しい山々の連なる森林公園があり、子育て世帯には根強い人気があります。本邸宅は10年の間賃借人がお住まいで、退去と同時にリノベーションでの再販を計画しました。だた再販時にどうしても気になってしまうのが平米数。56平米は決して狭くはないのですが、ペルソナを考えると訴求力が弱い。そこでいくつかのキーワードを探しました。「子育て」「団欒」「集い」「ホームパーティ」。空間を最大限活かすには固定された使い方と適度な自由度が必要です。再販価額や予算を考慮し大幅な間取り変更は行わず、家の中心部に家族のターミナルとなるT字の多機能造作テーブルを幹としてそこから枝が分かれ葉がつき実がなるように物語を仕掛けました。電子レンジ、炊飯器、カトラリーまで収納できる食器棚機能を持たせ、最大で2mになる跳ね上げ式テーブルは週末のホームパーティで活躍し日常はお子様の勉強机にもなるよう固定しました。ターミナルを周遊する家族の動線を遮らぬようLDKから続く部屋は開放して使用できるようにし、家族変化で使い方を選択できる引き戸としました。地元家具デザイナーに制作してもらったスツールも配し特別なターミナルに。手の温もりを感じる邸宅は再販価額1400万円以下で、素敵な3人家族にご購入頂きました。
BEFORE
地方での50平米台のマンションとなると見学する前から「せまい」と言われてしまう。都心部から離れるほどその傾向は強くなり、一人一人に子供部屋をと3LDKを希望する方も少なくない。限りある空間を「平米数」という数字的概念ではなく「空間」としての価値を持たせるにはどうしたらいいだろう。