リノベーションが完成後、お施主様が一番驚かれたことは、高校時代まで暮らしていた実家の面影が一切無くなっていたことだった。長年生活されていたお母様も、玄関を一歩入った瞬間に以前の間取りを思い出せないほどの変わりようだった。特に階段の位置は思い切って移動させた。ボックス階段だったところはキッチンのパントリーになり、階段は子供たちとのコミュニケーションを頻繁に取りたいという要望の中で、あえてリビング階段に変更。これは子供たちも上がり降りが非常に楽しいそうで、一気に遊び場になった。ユニットバスの位置は和室の位置に移動。南側ということもあり、明るさも換気も十分に取れ、サイズも一回り大きくしたことで日ごろの疲れも取れ、お風呂の時間が楽しみになったとのこと。そしてキッチンとダイニングテーブル・棚・洗面・建具は無垢材を使用してオーダーで製作。キッチンも家具として捉え、ダイニングの家具と調和を持たせ空間に馴染ませている。またオークの無垢フローリングにも相性が良く、ご家族が思い描かれていた北欧テイストの家具や雑貨の似合う、いつでも家族とコミュニケーションがとれ、家族と団欒できる空間に仕上がった。
BEFORE
お施主様が高校時代まで過ごされた思い出深い実家をリノベーション。世帯を持たれてからは、お母様が一人で住まれていたが、若い世代に引き継いでもらいたいと思われたのがきっかけとなる。築年数が23年のこの建物。いわゆるその当時の分譲住宅の仕様で、ついているものもどこか今時っぽくなかった。ご要望としては実家だった雰囲気をなくし、自分たち家族全員が好きな、北欧テイストの家具や雑貨の似合うテイストにしてほしい。いつでも家族とコミュニケーションがとれ、家族と団欒できる空間づくりがしたい。靴、特にスニーカーが大好きなご夫婦。その靴を収めることができる大容量のシューズクローゼットを併設したい。また共働き世帯で、急な天候の変化に対応できないので、洗濯物を干せる室内干しのスペースを確保したい、などの様々な要望があった。